過ちをおかした当人がもっとも辛いはず

過ちをおかした当人がもっとも辛いはず

誰かが失敗したことによって、周囲が迷惑をこうむるということは、よくある話ですね。
そんなとき、「この人のせいで、やることが増えてしまった。せっかく休もうと思っていたのに」とか、「どうしていつもこの人に迷惑をかけられないといけないんだ」といった、強い怒りや不満の感情を持つことになってしまいます。

失敗した当人は、もちろん周囲の人々がそのように思っているだろうぐらいのことは察しがついているはずです。普通の感覚を持ち合わせていたら、申し訳ないという気持ちも少なからずあることと思います。

そうした状態の本人に、怒りや不満をぶつけてしまうと、おそらくは、本人はどうしてよいか分からなくなり、精神的に落ちこむことは避けられないでしょう。
それどころか、やる気が低下したことで、同じような失敗を二度三度と繰り返すことも十分に考えられます。

失敗をした本人が、一番悲しく、辛く、苦しい思いをしているに違いありません。
怒りや不満を相手に伝えて、スッキリしてみたところで、今後同じような事態を招くようなことになることは、得策とは言えませんよね。

責めるのではなく、相手と一緒に考えてあげる

仏教にある「悲観ひかん」という言葉の真意をご存じでしょうか。

私たちがふだん使うのは、「悲観的に物事を考える」とか、「将来を悲観的にとらえるな」などといった使い方をしますよね。いわゆるネガティブな使い方です。
おおよそ、「自分の思いどおりにならず、今後のことに悪いイメージを抱く」といった意味です。

しかし、仏教で使われる「悲観」には、まったく違う意味があり、「相手の心にある悲しみ、苦しさ、辛さを観る。理解してあげる」というものなのだそうです。

※過去記事「『悲観』の意味をはきちがえています」参照

先にも述べましたが、一番苦しい思いをしているのは、失敗をした当人のはずです。
いくらそれによって迷惑をこうむったとはいえ、その人を責めてばかりいたら、いっそう落ちこんでしまいますよね。
本来なら、二度とそうした失敗を招かないように、本人にやる気を持ってもらわないといけないはずなのにです。

相手が一番辛い思いをしているということを念頭に置いた上で、「このたびの失敗から学べる教訓は何だろうか」「どうすれば同じような事態を招かずにすむか」を、一緒になって考えてあげることが良いとは思いませんか。

また、過去記事「迷惑をかけられたことに考えをめぐらさず、今なすべきことに集中しよう」も参考になればと思います。

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