蓄えてきた経験や知識に縛られると、失敗する

蓄えてきた経験や知識に縛られると、失敗する

どんな世界に生きている人であっても、月日を費やして経験を積むと、それが自信になっていきます。
うまくいった、成功したという体験があれば、当然、そこには自分ならではのやり方を、自分なりに構築しているはずです。
この、うまくいった、成功した体験を持つ人は、言うまでもなく、この体験を大切にし、重要な場面では、そのときに蓄えた教訓や手法を投入しようとするのではないでしょうか。

でも、近年、特にIT化が進む世の中の流れは速く、価値観も多種多様になっています。
過去に成功した体験を重んじるばかり、「このような場合には、こうするべきだ」と決めつけて行動しても、必ずしもうまくいくとは限りません。
それどころか、失敗も免れないことだってあります。
過去の成功体験が「固定観念」となり、経験を積めば積むほどその固定観念を強めていくと、時代の流れに柔軟に対応することが難しくなります。

長年活躍してきた、とあるプロ野球のキャッチャーが、「固定観念が、失敗の最大の原因」というようなことを話していたそうです。
長い間ピッチャーのボールを受けていると、「こうした場面では、こういうサインを出しておけば、バッターを負かせる」「このバッターは、ここが弱点だから、ここを攻めればいい」というようなことが分かってくるのだといいます。

でも、それは必ずしも「絶対」ではないということです。

その瞬間の状況というのは、試合の流れ、タイミングで刻々と変化するものですし、いっぽうのバッターも、ウィークポイントをなくすために努力改善してくることは、プロとして当たり前のことです。
頭の中に出来上がった攻略法が、いついかなるときでも使えると思ったら、大間違いだということですね。
定石のやり方で攻めたら、逆転サヨナラホームランを打たれることだって、あるかもしれません。

「固定観念が、失敗の最大の原因になる」

このキャッチャーは、「固定観念が、失敗の最大の原因になる」と述べているそうです。

誰でも、いったん築いたハウツーは、大切にしたいと思うもの。でも、それに固執しすぎると、ただ固定観念を増強しているにすぎません。
ビジネスの世界でも、こうしたことは言えますよね。
その時々の状況に合わせて、柔軟に物事を進めていかなければならないことは、多々あると思います。
いやむしろ、今の時代においては、そのほうが多いはずです。ベテランのビジネスマンには耳の痛い話だとは思いますが (^_^;)

世の中には、いろんな成功哲学や、ハウツーが実に多く存在しますが、「これをやると失敗する」「これをやれば成功する」と定義されていても、失敗するとされるものが成功したり、成功するとされるもので失敗することもあるわけです。

つまり、これまでの経験や知識だけで「成功」「失敗」を事前に予測することが難しい時代に入ったということですね。

経験を積めば、人は賢くなれるのかというと、案外そうでもないのではないでしょうか。
それよりも、どんな物事と向き合うときも、まっさらな気持ちで、真っ白な心で、まさに初めてその物事に接するぐらいの気持ちで事にあたるほうが、うまくいくと思います。

そうすれば、新しい空気をうまく吸収することができて、蓄えてきたハウツーを決して「お荷物」にするのではなく、新しいスパイスを加えてアレンジするといった柔軟さが生まれてくるのだと思います。
この柔軟さが、いまどの分野にも求められているのではないでしょうか。

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