自分で自分に問いかけると、冷静な判断ができる

自分で自分に問いかけると、冷静な判断ができる

最近よく、「人生詰んだ」などという言葉が使われます。
「詰む」というのは、将棋の例えなのでしょうか。「終わりを迎える」といった意味に類すると思います。

長い長い人生の中で、思いもかけなかった突発的なアクシデントに見舞われることは、誰にだってありますよね。

◇1分1秒を争う仕事をしている最中に、他の案件でクレームが入り、その対応を優先しなくてはならなくなった
◇大切な携帯電話を落としてしまった。見られてはいけない写真とかメールがいっぱい保存されている。しかもロックをかけてなかった
◇出席できないと自分の立場が危うくなるほど大切な催事に向かう途中、タクシーが渋滞に巻き込まれて、遅れることが確実となった
◇悪口メールを、間違えて当の本人に送ってしまった…
◇会社の重要書類を紛失してしまった。機密事項も多く記載されているので、見つからないと非常にまずい

笑い話に見えるかもしれませんが、誰にだって起こりうる話かもしれませんよ (^_^;)
いろいろなケースが考えられますが、まさに「人生詰んだ」という言葉がよぎるほど、パニックに陥ってしまう人もいると思います。

いざ、こうなってしまうと、状況がどうであれ、「取り返しのつかないことをしてしまった」という強い後悔と、それに対して打つ手がない絶望感と、どう言い逃れをすればいいかを考えるのにいっぱいいっぱいになる焦燥感と、まさに八方ふさがりの状態になることでしょう。

でも、たとえどんなアクシデントが起ころうと、起きてしまったことは事実であり、しかたのないことなのですから、慌てふためいてパニックに支配されているだけでは、よけいに有効な手立てが思い浮かばなくなってしまいます。
慌ただしい現代社会では、自分にとって都合の良くない突発的なアクシデントというのは、頻繁に起こることを覚悟しておいたほうが良いでしょう。でもそのたびにパニックになっていたのでは、身も心ももちません (^^;)

パニックに陥りそうになったら

考えようによっては、こういう極限の状態に直面したとき、どう対処できるかで、人生をたくましく生き抜いていけるかどうか、その真価が問われるときなのではないでしょうか。
一つ一つのアクシデントが、その練習材料になっていると考えれば良いですよね。

過去記事(「無心になるって、どんな状態のこと?」「『できない』理由を勝手に決めないで!」など)でも触れましたが、禅の修行が参考になります。

禅の修行の目的の中には、「自分を客観視する」というものがあるそうです。
ある禅僧は、自分を客観視するための修行として、いつも自分自身に「おまえは今、何を考えているのか」「おまえは今、何がしたいのか」「おまえは、何に苦しんでいるのか」と問いかけることを習慣にしているといいます。
自分自身に問いかけ、自分でそれに答えるというのです。

こんな簡単なことで… と思うかもしれませんが、たしかに日常の中で、自分自身を見つめる「もう一人の自分」というものは、いませんよね。自分というものが住み着いている世界しか見えていません。
皆さんは、こんな経験はありませんか? 自分で言いたいことがあるのだが、でもそれは漠然としたイメージでしかない。その漠然と思っていたことに近い内容を、偶然人から尋ねられたので、それに答えていたら、想像もつかなかったような言葉とともに、自分でも驚くほど具体的に理路整然と答えることができた、と。

おそらくこれは、相手に分かりやすく答えようとする自分が、結果的に自分を客観視できていたからに他ならないのではないでしょうか。

聞いてくれる相手がいない、もしくは人には言えない内容を抱えている場合には、自分に問うてくれる「もう一人の自分」というものがいないと、自分の中でも具体的な答え(結論)が見えてこない、ということですよね。

たとえ「人生詰んだ」と思うような出来事に直面しても、この「自分への問いかけ」をすることによって、自分自身や状況を冷静に見ることができるはずです。
その結果、「では、どう対処するのが最も得策か」ということを理性的に考えることができるはずです。

慌てずに、パニックに陥りそうになったら、ちょっと踏みとどまって、冷静な答えが返ってくるまで自分に聞いてみましょう。「おまえは、どうしたいんだ」「何に困っているんだ」と。

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