相手の過ちを指摘せず、「自分の失敗談」を話してあげよう

相手の過ちを指摘せず、「自分の失敗談」を話してあげよう

人を育成する立場、特に、部下を擁する上司という立場ともなれば、部下の至らない点を指摘して、アドバイスを送らなければならない場面も多くあることでしょう。

ふだん、そうした場面では、その部下に対して直接、誤っている点を指摘するのが一般的だと思います。「ここがダメだから、改善するように」といった具合に。これがストレートで最も手っ取り早い方法ですしね。
しかし、それを素直に受け取れる部下であれば問題はありませんが、プライドが高かったり、打たれ弱かったりすると、直接ダメ出しをされることによって反発を招いたり、ふてくされたりする要因にもなることでしょう。

過ちを指摘して直してもらおうとしても、結果的に仕事への意欲をなくしてしまうようでは、逆効果になりかねませんよね。

私のかつての上司で、そういうときに、自分の失敗談を引き合いに出して、部下に納得させるという人がいました。
「私もかつて、同じような状況に直面したことがある。そのとき、こんな失敗をした。でも、その後でこんな工夫をするようになって、その失敗を挽回することができた」といったように。

自ら軌道修正を図れるように

部下にとっては直接的に言われたことではないのでカチンとくることもなく、その「内容」を聞き取ることに集中できます。さらにこの失敗談の内容が、今、目の前の部下がおかした過ちと同じような内容であれば、その部下は話の内容を大いに参考にすることができるはずです。
その結果、部下は、自分がおかした過ちに自ら気づくことができるというわけです。
そして、自ら軌道修正を図ることができるということですね。

これが、いわゆる自発性を育むことにつながるとは思いませんか。

また、上司が昔は自分と同じような過ちをしたということが分かることで、部下の励みにもなるし、なによりそうした失敗談を恥をしのんで話してくれたということで、上司に対する親近感も抱くようになるはずです。

事実、その上司に反発をするような部下は、一人もいませんでした。
それどころか、チームはとても良い雰囲気で仕事をすることができていました。

相手の至らない点をストレートに指摘することは誰にでもできますが、その際、相手の気持ちを考えて、ちょっとした工夫を加えることで、相手が素直にそれを聞けるかどうかも変わってくるということですね。

指摘する内容を相手に理解させることが目的なのではなく、自ら軌道修正を図ってくれることこそが目的であるはずなのですから。

関連記事

PickUp

  1. どうなったことを「幸福だ」というのか?
    一言で「幸福な人生」と言っても、それは実際にどういうものなのか、具体的にイメージしている人は、ほぼ皆…
  2. 船はいつになったら出港するのか
    「船は港にいれば安全だが、船はそのためにつくられたのではない」 この言葉を聞いたとき、なるほどなと…
  3. 「可能思考」と「不可能思考」
    何か大きなことをやってみたい。 こういった人生を歩んでみたい。 日々、大きな夢や理想を描いて…
  4. 聞き上手が「運」をもたらす
    以前いた会社に、トップの営業成績を誇る女性がいました。 何年もずっと変わらず、好成績をキープし続け…
  5. 非難や冷笑を受けても、非常識を貫く人
    いま常識だとされていることが、昔は非常識だったということは、たくさんありますね。 あるいは、いま常…

新刊、発売開始しました。

今日から変わる。ちょっとずつ。

ムズカシイことなんていらない

人は誰でも、何か事あるたびに、「自分の人生はなぜ思うようにならないのだろう」と考え、そして悩みます。
それは、能力や努力不足に問題があるのではなく、その人の考え方(思い込み)に起因するところが大きいと言えます。
本書には、私たちがなかなか気づかなかった、迷いからの脱出口を発見できるよう、できるだけヒントを挿入していったつもりです。

おすすめ記事

  1. 桜の花に思う

    2016/3/31

    桜の花に思う
    早いもので、もう桜の時期ですね。 報道によれば、すでにその壮麗な姿が人々の目を和ませてくれているよ…
  2. 体温を上げると、何がいいの?
    体を温めると病気になりにくいとか、体温が低いとがんになりやすいなどといった声も、ここ数年でよく聞かれ…
  3. 禁煙に「手遅れ」はある?
    私はタバコを吸わないのですが、喫煙している人を見ると、本当に美味しそうに吸っています。 中には、わ…
  4. アルツハイマー病に効く漢方薬がある!?
    前回記事で、アルツハイマー病について書きました。 簡単な内容ですが、参考になるのではと思います。 …
  5. [アルツハイマー病]かかりやすい人、かかりにくい人
    近年、特によく聞くようになった、アルツハイマーという病気。 私の知人にも数名、この病を患う方がいま…

アーカイブ

ページ上部へ戻る