目の前の出来事を「受け入れる」と、次の一歩が踏み出せる

目の前の出来事を「受け入れる」と、次の一歩が踏み出せる

一昨夜未明、熊本で起きた大地震は甚大な被害をもたらし、被災地では未だにライフライン復旧のメドがたっていないようです。
現地では本震、余震が頻発しており、家屋倒壊、火災などにより命を落とした方もおられます。心からご冥福をお祈りいたします。
歴史的建造物なども倒壊し、道路の寸断によって各地で孤立化が起きて、支援物資も満足に届いていないと聞きます。

義援金の受付も開始されたようですので、一日も早い復旧を切に願っております。

江戸時代の僧侶であった良寛も、越後(現在の新潟県)で暮らしていたときに、多くの死者を出す大地震に遭遇しました。
良寛は難を逃れて無事だったのですが、知人から届いた多くの見舞いの手紙の中に、「自分もとんだ災難を受けて、気持ちが滅入っている」という手紙があった際に、良寛は次のような返事を書いたそうです。
災難にあうときは、災難に遭えばいいのです。死ぬときは、死ねばいいのです。そう考えることが、心に平穏を取り戻す、もっとも良い方法です

こういう心境になることは、決してたやすいことではないとは思いますが、確かに、一切の災難を想定し、それを受け入れる準備をしておくことで、いつそれが訪れても大丈夫という心をもって生きていれば、怖いものはないでしょう。

この良寛の言葉は、ひとえに、起きてしまった出来事にあらがったり、「どうしてこんな事が起きてしまったのか」と疑問に思ったりせず、それらをすべて「受け入れる」ことで、安らかな気持ちで生きていけるということだと思うのですね。

理由を探さず、明日に向かって

不慮の事故や災難に見舞われると、あまりの突然さに、人はそれを信じたくないし、なかなか受け入れられないですね。
その受け入れたくないという気持ちも、無理はないでしょう。

「こんなに真面目に生きてきたのに、どうしてこんな目に遭わなきゃいけないんだ」
「私たち家族が、いったいどんな悪いことをしたというんだ」
「神というのは、本当にいるのか」

そんなことを、いろいろと思い巡らせてしまうはずです。
自分が悪いのか、他が悪いのか、もしくはまったくの不条理だったのか。
そうなったことの「理由を知りたい」、ただその一心で。

でも、そうした気持ちで過ごしていても、その答えなど簡単には見つかりませんよね。
実に様々な要因が重なって、目の前の現象は起きています。
むしろ、そうしたことを考えれば考えるほど思考は複雑にからみ合って、自分自身の苦悩を増すばかりです。

すでに起こってしまったことは、自分の心の中で認め、受け入れるしか道はありません。

「起きてしまったことは、しかたがない」と「受け入れる」ということができたならば、「どうしてこんな事が起こったか」ということを考えなくなります。
すると、「では、この先どうやって生きていくか」ということを優先して、集中して考えるようになります。

心が「明日へ」と向かうようになったならば、起きてしまったことを嘆いたり、落ちこんだりすることはほとんどなくなるでしょう。

呆然と立ち尽くしたままでいるのか、気持ちを切り替えて明日へと力強く歩み始めるのか。
目の前に起きたことを「受け入れる」といういさぎよさと度量を持つことが、本当に大切だとは思いませんか。
特にこうした大型の自然災害が起きたときなどは、このようなことを深く考えさせられます。

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