怒りたいときこそ、ねぎらいの言葉を

怒りたいときこそ、ねぎらいの言葉を

アメリカの実業家で、自動車王とまで呼ばれたヘンリー・フォードの話です。
かつてフォードは、それまでになかった画期的なエンジンの開発に成功し、そのエンジンを搭載した車を、展示会で盛大に披露しようと考えていました。
ところが、部下のミスで、展示会の出品に間に合わなかったのです。
このときの部下の心中は、察して余りありますよね。フォードにこてんぱんに怒られることを覚悟していたといいます。
ところが、いざ、フォードに恐る恐る謝罪しにいくと、その部下に対して、フォードはこんな言葉をかけたのだそうです。
「今回は残念な結果に終わってしまったが、連日、遅くまで残業してくれて、本当にごくろうさま。少ないが、このお金で、お酒でも飲みなさい」
予想に反したフォードの対応に、部下は驚き、つい男泣きしたといいます。

「お疲れさま」
「ごくろうさま」
こんなねぎらいの言葉を、私たちはよく使います。仕事に一区切りついたときや、退社する際には、このような言葉を当たり前のように使いますよね。
では、部下や同僚が、大きな失敗をしたとしたら、どうでしょうか。フォードのように、それでも労をねぎらってあげることができるでしょうか。

この人のために頑張ろう

先の、フォードの事例から学べることがあります。
それは、たとえ部下が成果を出せなくても、たとえ失敗に終わったとしても、それまでの血のにじむような努力があったことは事実なので、そのことをねぎらってあげることが、とても大切なことだということですよね。
確かに、プロセスはどうであれ、結果を出せなければ何の意味もないというのが一般的な考えだとは思いますが、そこで無用に気分を落ち込ませてばかりでは、次に良い結果をもたらすには至れないはずです。それどころか、これを機にやる気になってもらわなければいけないはずですよね。

失敗をした、あるいは結果を出せなかった部下は、猛省しているはずです。そこで意外にも労をねぎらってもらえたなら、「こんな自分に対して、労をねぎらってくれた」ということに感動し、上司の度量の大きさを改めて認識して、「この人についていこう」「この人のために頑張ろう」という気持ちになれるはずです。
お互いがお互いを敬うことで、両者が誠意を感じ合えるということですよね。
こうした気持ちになれることこそが、やる気につながって、謙虚に失敗を見直すきっかけにもなるのではないでしょうか。

物事の真の成功への道は、むしろ、そこから始めるべきだとは思いませんか。

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ムズカシイことなんていらない

人は誰でも、何か事あるたびに、「自分の人生はなぜ思うようにならないのだろう」と考え、そして悩みます。
それは、能力や努力不足に問題があるのではなく、その人の考え方(思い込み)に起因するところが大きいと言えます。
本書には、私たちがなかなか気づかなかった、迷いからの脱出口を発見できるよう、できるだけヒントを挿入していったつもりです。

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