ミカンはミカン、リンゴはリンゴ

ミカンはミカン、リンゴはリンゴ

身近に、何でも器用にこなしたり、頭の良い人がいたり、大きな成功を遂げた人がいると、その人と自分とを比べては落ちこんでいるという人、いませんか。
はたまた、テレビなどの一見華やかな舞台で活躍する人を見ては、「それに比べて、自分なんて…」と暗い気持ちになるような人もいるかもしれません。

ミカンが、真っ赤に実ったリンゴを見て、「私も赤くなりたい」「私もあんなツヤがほしい」と言ってみたところで、とうていなれるものではないですよね。
もしミカンが残念そうにしていたら、「なんで残念がるんだ? 私はミカンのほうが美味しいと思うし、好きだよ?」と言ってあげたくなりませんか。
ミカンにはミカンの、リンゴにはリンゴの美味しさがあるわけです。たいていの人は、どちらも同じくらい好きなのではないでしょうか。
同時に、それは比べる対象にはなり得ません。形状こそ丸っこくて似ていたとしても、「どっちが美味しいか、見た目が良いか」なんて比べているのを見たことがありませんよね。

ミカンはリンゴになれないし、リンゴはミカンにはなれない。
また、なる必要がないのですね。
同じ「果物」というくくりの中ではあっても、形状が似ていても、「持ち味」はまるで違うわけです。

リンゴとミカンはそれぞれ同じくらい美味しいのに、それを無理やり比べようとして、街の人に「どっちが好きですか?」とアンケートをとっても、何の意味もなさないわけです。

それはそのまま、個々の人間にも当てはまるのではないでしょうか。

最近は特に、簡単にいろいろな情報が手に入る時代ですから、羨望せんぼうの対象がごくごく限られた職業とか人物に絞られてしまいがちです。ともすれば、その価値を収入の多寡たかだけで比べようともします。
でも、そもそも一人一人の持ち味がまるで違うわけですから、憧れの対象が一定のせまいものに限られることがそもそもおかしいですよね。

他人を通して自分の持ち味に気づく

人と比べて力持ちの人は、その力を活かして社会を支えればいいし、絵が得意な人はそれで人々を癒せばいい。音楽が得意な人がいたら、良い楽曲を聴かせることで世の人々に感動を与えればいいわけです。
事務をそつなくこなせる堅実さをもっているのであれば、胸を張って会社を支えればいいわけです。
収入の多い少ないというのは、その時代、時代で変わるニーズにもよるし、社会の構造がもたらす一つの現象にすぎないわけですから、一概に個々の能力や価値を比較する材料にはなりませんよね。

だから、比べることは、しなくていいわけです。

ミカンが、リンゴのことを「赤くなりたい」「キレイになりたい」とうらやんだままで枯れていくのは、もったいないですよね。せっかくリンゴにはない魅力があるのに。
むしろ、リンゴの存在があるからこそ、ミカンの美味しさがあらためて分かるわけです。

こう考えると、自分と他人の存在というのは、互いに比べたとしても、それは「勝ちたい」「優位に立ちたい」「あんなふうになりたい」と思う対象なのではなく、他人を通して自分との違いに気づき、あらためて自分の持ち味とか魅力に気づけるということなのではないでしょうか。
そう考えると、他人の存在というのもありがたいものだと思います。

自分の良さに気づいて暮らすことができると、それだけで安らか気持ちになれます。
他人の存在というのは、比べるためにあるのではなく、自分の良さを発見させてくれるための存在だと思って、今日から過ごしてみませんか。

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