お礼は、ぜひ最高の形で

お礼は、ぜひ最高の形で

日ごろ、誰かにお世話になると、「何か恩返しはできないものかな」と考えるのが自然ですよね。
でも、「恩返し」というと少々大げさになってしまうので、無理なくできるお礼として、何か品物を差し上げるというのが一般的かもしれません。
さて、そこで、「気持ちさえ伝われば何でも良い」と思い込んで、こちらが一方的に「これでいいはず」と贈るよりも、「あの人には、何をさせてもらえば、心底喜んでくれるだろう」ということを真剣に考えてお礼をし、それによってすごく喜んでくれたなら、より良い恩返しができたことになるのではないでしょうか。

古代中国の思想家である老子の名を知らない人はいないでしょう。
その老子に、こんなエピソードがあると言われています。

あるとき、老子が弟子たちと一緒に村を歩いていました。
その村は、日照りで干ばつが続いていました。
しばらく歩いていると、老子は、石につまずいて転んでしまいました。
しかし、偶然そばを通りかかった村人が、老子を家に連れ帰り、すぐに手当をしてくれたおかげで、大事には至らなかったそうです。
その後、弟子の一人が、「あの村人に、何かお礼の品でも差し上げてはいかがでしょう。あの家には小さな子どももいたので、お菓子などを差し上げてはどうでしょうか」と言うと、老子は弟子にこう言ったそうです。
「干ばつに苦しむあの村人が、一番欲しているのは、お菓子よりも水であろう。荷車に水をたっぷり入れたカメを乗せて、それをあの村人のところに送り届けてあげなさい」

お礼にも、さまざまな形がある

老子の一行は、村人に、干ばつのために水を贈りました。たしかに、命にかかわるわけですから、お菓子をもらうよりも、水をもらったほうが何倍も嬉しいはずですよね。

このように、お礼をするときには、相手が何を一番望んでいるのかを、よく考えてみることが大切ですよね。
それは、なにも高級菓子を贈ることではないかもしれません。
コーヒーの詰め合わせが必ずしも好かれるというわけでもないでしょう。
あるいは、物品ではなく、何らかの情報(知識)をくれるほうが喜ばれるかもしれません。そのためには、ふだんの会話から、その相手が何を知りたがっているのかをよく見極めておかなければなりません。
また、物品でも情報でもなく、何らかの形で労力を提供してあげることなのかもしれません。

いずれにせよ、相手へのお礼の形はどうであれ、日ごろから相手に関心を持ち、相手が何を欲しているのか、そこをよく見極めておくと、同じお礼をするときでも、相手により大きく喜んでもらえるということですよね。

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