「起きた」ではなく、「生きた」

「起きた」ではなく、「生きた」

上司にひどく怒られてしまったこと。
思いきり失恋してしまったときのこと。
信じていた人から裏切られて、心の傷がまだ癒えていないとき。
仲の良かった友人と大げんかをしてしまったとき。

こうした過去の失敗は、嫌な思い出としてずっと記憶に残り続け、忘れたくてもついつい思い出してしまうものですよね。
その体験のインパクトが強ければ強いほど、なかなか記憶からなくなってくれないものです。

「物事をプラスに考えるほうが良い」ことが分かっていても、こうした記憶がついつい脳裏をかすめてしまうと、そのときに感じた怒りや憎しみ、悲しみといったようなマイナスの感情が鮮明に思い出され、プラス思考に入ろうとする自分を邪魔してしまいます。

しかし、過去のマイナス体験だけではなく、過去の成功体験や嬉しかった出来事なども、場合によってはプラス思考を阻む要因になります。
どういうことかというと、「あのときは皆から褒められて、尊敬されていたよなぁ」、「昔は恋人とうまくいっていて、幸せだったよなぁ」というような、過去の幸せだったときの記憶と、幸せとは思えない現在とを比べてしまうと、これまたプラス思考になかなか入れないことになってしまいます。

「今は、ダメな自分だ」という感情があると、プラス思考なんてできるものではありませんよね。

「白紙」であれば、あるのは今と未来のみ

良い記憶にひたってばかりいられれば、何も言うことはないのですが、人生、なかなかそうもいかないものですよね。

「記憶」というのは、共通して「過去」のものです。
それが良いものであれ、悪いものであれ、記憶に心をとらわれてしまうと、今現在の自分の感情に悪い影響を及ぼすことがある、ということですね。

さる有名な人物が、一日の始まりに目を覚ます瞬間、「起きた」のではなく「生きた」と言っているのを耳にしたことがあります。
まさにそうですね。記憶にとらわれることなく毎日を生きるには、「夜寝るときに、一度死んだ」ととらえて、さらには「朝起きたときに、新しく生きた」と考えると、どうでしょうか。

そう考えることができれば、朝起きたときの自分は「白紙の状態」です。
つまり、昨日までの記憶とは切り離すことができるので、記憶に心を左右されずにすみます。
「白紙」であれば、自分にあるのは「今と未来」しかありません。
過去のわずらわしさは関係なく、未来に向けて、今、新たな自分を築き上げていけばいいわけですよね。

毎日、新しく生まれ変わる自分だと思えば、「あのとき、あんなことをするんじゃなかった」とか、「あの人にあんなことを言わなければよかった」などという後悔も、ずっと遠のいていくはずですよね。

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