「第三者的想像」で乗り切ろう

「第三者的想像」で乗り切ろう

現代人が特にそうなのか、ほんのささいな失敗やアクシデントで深く落ち込んでいる人というのは、よく目にするものです。
「仕事でミスをしてしまった。もう社内でのマイナス査定は免れないだろう……」
「クライアントとの約束を守ることができなかった。取り引きができなくなったら、どうしよう……」
「好きだった人にフラれてしまった。もう人を好きになれないかもしれない」
一度、心がヘコんでしまうと、立ち直るのはなかなか容易ではありませんよね。

大行たいこう細瑾さいきんを顧みず

これは、中国の漢の時代の歴史家である司馬遷の言葉です。
「大行」とは、前を向いて積極的に生きる人という意味なのだそうです。
「細瑾」とは、天井から雨漏りがしたり、ぼやで床を焦がしたというような、ちょっとした被害のことを指すのだそうです。
雨漏りがしたり、ぼやが出たりすれば、気が動転し、「大変なことが起きてしまった」「この先、大丈夫か!?」といったような気持ちになることも無理はありませんが、天井を修理しさえすれば、今後雨漏りは防ぐことができますし、火の扱いに十分注意すれば、この先、床を焦がすようなこともないので、いずれもやり方しだいで未然に防ぐことができる、いわば大したことではないと言えるのではないでしょうか。
この司馬遷の言葉は、「前を向いて積極的に生きる人は、細かな失敗などまったく気にしない」というような意味を持つのだそうです。

相手にしてあげるような助言を、自分にしてあげる

もう一つ、目の前に起きたアクシデントや、自分がおかした失敗を、いちいち気にせずにすむためのコツがあります。
もし、そのアクシデントに見舞われたり失敗をした張本人が、自分ではなく、友だちや同僚だったとしたら、おそらく、「大したことはないよ」「全然、リカバリーできる問題じゃん」「自分では相当気にしていると思うけれど、はたから見れば全然大したことではないと思うよ」などと言ってあげるのではないでしょうか。
そして、そう言えることの根拠としては、やはり、「大した問題ではない」ということが分かっているからにほかなりませんよね。

これを使わない手はありません。
相手も自分も、結局は似たような失敗をして、似たようなアクシデントに見舞われているはずですから、自分に何か起きたときに、その状況を第三者的に眺めてみれば、いつも相手に言ってあげるような言葉を自分にかけてあげることができるはずです。「大したことではないよ」と。

これは、心理学の専門用語で、「第三者的想像」というそうです。

自分に何か起きて、心がへこみそうになったときには、この第三者的想像をうまく使って、自分自身に「大した問題ではないよ」と言い聞かせてあげてはどうでしょうか。

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