「ガリガリ亡者」

「ガリガリ亡者」

私が以前いた会社の社長は、収益が上がらないと、いつもイライラして、焦りから短気になっていつも怒っていました。
そして、会議では、その場にいない社員の悪口を言い、また違う会議では、またそこにいない社員の悪口を言ったりしていました。
「どうして超一流ができないんだ!」が口癖で、社員の無能さを嘆いて、愚痴ってばかりでした。
社員はみんな萎縮して、会社のために働くというよりは、社長のご機嫌を取れるようにふるまうばかり。

事態が思うようにいかないのは、すべて他人のせい。自分以外はすべて無能。
こうした考えをお持ちの社長では、会社の先行きなど知れていますよね。

この社長は、超一流という言葉が好きでしたが、まず超一流という言葉が先にあるのではなく、会社として社会に貢献した結果、お客様から感謝され、そこに信用が生まれ、さらにその上に社員の自信が確立された後に、誇りが生まれてきて、超一流の空気が社内にただよってくるものだと思うのです。

私はいったんこの会社には見切りをつけたのですが、案の定、その会社は倒産しました。

我利我利がりがり」という言葉をご存じですか?
棒アイスの名称ではありませんよ (^o^)
仏教の言葉です。
これは、「自分の利益になることしか考えない」「利益のためであれば、他人がどうなってもいい」という精神状態を指すそうです。

この言葉を聞いて、真っ先に思い出したのが、先に紹介した社長です。
我利我利の欲望にとりつかれた人を、「我利我利亡者もうじゃ」と呼ぶそうですが、まさにイメージがピッタリ!
見た目はガリガリではなく、自分だけイイ物を食べていたのでしょうか、お腹はポッコリ出ていましたが。ガリガリ亡者というより、ポッコリ亡者です (^_^;)

今でも我利我利亡者をやっているのか、そんな自分に気づいて、生き方を変えたのか。そう思っていると、つい最近、とある週刊誌がその社長の今を記事していました。相変わらずの真っ黒なイメージで。
やはり、変わりませんねぇ。人はそう簡単には変われませんね。

利益をまず他社(者)に。自分の幸せはその後

我利我利の反対は、「自利利他じりりた」という生き方です。
これも仏教の言葉です。
意味は、「人の利益のために行動することを、わが喜びとする」もしくは「人に利益をもたらすことで、自分にも利益がもたらされる」ということのようですね。

成功している会社は、少なからずこの自利利他が実践できているのだと思います。
他社(者)に利益をもたらすことで自社が潤うという、本来の会社法人の役目をまっとうすることができれば、最高責任者を筆頭に、社員はみなイライラや焦りなどとは無縁になるでしょう。
それどころか、安らかな気持ちで仕事にあたれます。こうした会社がさらに伸びていかないはずがありません。

会社も一つの生命体だと考えれば、最高責任者の生きざま一つで、天国にも地獄にもなりますよね。

自社(自分)の利益のことばかり考えて、イライラした生き方をして人間関係を良くないものにしていくよりも、他社(者)を喜ばす、尽くすように心がければ、社内の空気も、社員の生活も、幸福感に満ちたものになるはずです。

社長自ら謙虚に実践してみると、社員もそれにならってくるはずです。

我利我利といえば、最近は特にネットビジネスが横行していて、甘い誘い文句で教材を買わせようとするセールスレターを嫌というほど目にしますが、その教材を購入する人のことを心から考えているのか、お金さえ入ってくればいいと思っているのか、それによって、先に紹介した社長のようになるかどうか、まさに決まってくると思います。
ネットを使って誰でも手軽にビジネスを始められる時代だからこそ、自分に厳しくありたいものですね。

目先の利益を追うことなかれ。一見、遠回りのようにみえても、まずは先に、他者の利益を重んじてみませんか。
「そんな綺麗事言ってちゃ、生き残れないよ」というもっともな考えを、一度脇において。

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