「れる」「られる」の危険性について

「れる」「られる」の危険性について

特に目上の方や、新たに取り引きを始めるクライアントの前では、慣れないうちはとにかく敬語を使うことを意識しすぎて、かえって変な日本語を使いがちです。
一見、しっかりしているように見えても、教養のなさを相手に印象づけたり、本当に仕事ができる人かどうか、勘ぐられてしまうことにもなりかねません。

敬語の、謙譲語と尊敬語をはき違えて、とっさに自分で作ってしまうことも、よくあることではないでしょうか。

以下、例をあげてみますね。

×「○○様の申されたことは」 → ○「○○様のおっしゃったことは」
(※これは、「言う」の謙譲語である「申す」に「られる」をつけて「申される」という尊敬の形にしているように見えますが、正しくは「おっしゃる」)

×「企画書は拝見されましたか?」 → ○「企画書はご覧になりましたか?(お読みになりましたか?)」

×「お食事を頂いてください(頂かれてください)」 → ○「お食事を召し上がってください」

×「その件については、あちらで伺ってください」 → ○「その件については、あちらでお聞きください(お尋ねになっていただけますか)」

×「この件については、伺っていらっしゃいますか」 → ○「この件については、お聞きになっていらっしゃいますか(お聞きおよびでしょうか)(お耳に入っていますか)」

×「どちらに参られますか」 → ○「どちらへいらっしゃいますか(お出かけになりますか)」

×「参られる際にはお電話くださいますか」 → ○「お越しの際(お出かけの際)にはお電話くださいますか」

×「お客様が参られました」 → ○「お客様がお越しになりました(お見えになりました)(いらっしゃいました)」

目の前でこのような言い方をされても、さほど変に思わない人も中にはいるかもしれませんが、稚拙な表現をあまり多く用いてしまうと、肝心なところで信用の低下につながる恐れもあるので、注意が必要だと思います。

力んでしまうと、つい自己流に

以上のように、謙譲語(へりくだる言葉)に、「れる・られる」をつけて、あたかも尊敬語のように使うケースが多々みられますが、違和感をおぼえている人も少なくないと思います。

相手に丁寧に対応しないといけないときなど、力が入ってしまい、つい謙譲語と尊敬語が混同されてしまって、なにかいびつな表現になってしまうと、相手によっては、「ああ、その程度の人なんだろうな」と思われてしまうかもしれません。

せっかく丁寧な言葉づかいをしたつもりが、かえって相手にそんな気持ちを抱かせるようになってしまっては、もったいないですよね。

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