「もっと欲しい」が自分を潰す

「もっと欲しい」が自分を潰す

私たちは、日常のいろいろな場面で、つい欲をかいてしまうことがあります。

こんな例があります。
ラーメンを食べさせてくれるお店(A)と、もう一つのお店(B)があります。
どちらとも、テレビや雑誌で紹介されるほどの人気店でした。
A店のオーナーは、「美味いラーメンを提供することで、近隣の人たちに喜んでもらえれば、それでいい」という考えでいました。
これとは対照的に、B店のオーナーは、「せっかく人気が出てきたんだから、支店をどんどん出して、お客を増やせば、お金もたくさん入ってくる」というふうに画策をしました。
A店、B店のオーナーの考え方は、それぞれ対照的だったのですね。
その後、B店はフランチャイズ化したのですが、本店で作るほどの味が各店舗で再現できなかったために、評判が一気に落ちてしまったのです。
当然のことながら、このB店からは客足が遠のき、後に残ったものは莫大な借金という状況に陥りました。
「支店なんか作らなきゃよかった……」と思っても、後の祭りですね。

欲もほどほどにしないと、こぼれる

九分くぶは足らず、
十分じゅうぶはこぼると知るべし。

水戸藩二代目藩主にして、歴史学者でもあった、徳川光圀の残した言葉です。
意味するところは、「器に水を注ぐとき、九分目ではまだ足りないと思い、十分目まで注ごうとすると、水はこぼれてしまう。人間の欲もこれと同じようなもので、際限なく求めることは危険をともなう」というものです。

何か一つ願望がかなえられたとしても、「まだ、もっと欲しい」と思って、それ以上のものを求めようとすると、危険をともなうということですね。

さらには、ラーメン店の例で考えると、「美味しい料理を食べてもらいたい」という純粋な欲を満たせたところでとどまっていれば良かったのですが、さらに「もっと見返り(お金)が欲しい」という不純な欲を持つことで、うまくいくものもいかなくなったという、分かりやすい例だと言えるのではないでしょうか。
場合によっては、それまで積み重ねてきたものがパーになってしまうこともあり得るということですから、欲をかくことはリスクさえともないますよね。
「お客に美味しいラーメンをふるまうことができて幸せだ」という気持ちのみに幸福を感じて、そのまま商売を続けていくべきなのかもしれません。

自分にとって必要以上のものを望んでも、上を見たらキリがないものです。
欲望も、どうか、ほどほどに……。

関連記事

PickUp

  1. 人は、前向きな話をしてくれる人を好く
    こんな人がいます。 「あなたは今日も元気そうですね。私も元気になりました」 「その件については、…
  2. 「何をやるべきか」より、「何をやりたいか」
    私たちは生きていると、ときとして重大な選択を強いられることがあります。 「職種Aの道に進むのが…
  3. 「能力不足」ではなく「行動不足」
    人よりも優秀な頭脳を持っていて、ひらめきやアイディアも豊富に持ち合わせていながら、自分ではなかなか成…
  4. 昔の感動体験を思い出してみよう
    私たちは、子どもの頃から歳を重ねれば重ねるほどに、成功した体験、あるいは失敗した体験を、さまざまな形…
  5. 「世界的な企業」の創業者がやったこと
    「世界的な企業」と呼ばれる、名だたる企業の創業者とされる人たちがいます。 この創業者らには、共通し…

新刊、発売開始しました。

今日から変わる。ちょっとずつ。

ムズカシイことなんていらない

人は誰でも、何か事あるたびに、「自分の人生はなぜ思うようにならないのだろう」と考え、そして悩みます。
それは、能力や努力不足に問題があるのではなく、その人の考え方(思い込み)に起因するところが大きいと言えます。
本書には、私たちがなかなか気づかなかった、迷いからの脱出口を発見できるよう、できるだけヒントを挿入していったつもりです。

おすすめ記事

  1. 桜の花に思う
    早いもので、もう桜の時期ですね。 報道によれば、すでにその壮麗な姿が人々の目を和ませてくれているよ…
  2. 体温を上げると、何がいいの?
    体を温めると病気になりにくいとか、体温が低いとがんになりやすいなどといった声も、ここ数年でよく聞かれ…
  3. 禁煙に「手遅れ」はある?
    私はタバコを吸わないのですが、喫煙している人を見ると、本当に美味しそうに吸っています。 中には、わ…
  4. アルツハイマー病に効く漢方薬がある!?
    前回記事で、アルツハイマー病について書きました。 簡単な内容ですが、参考になるのではと思います。 …
  5. [アルツハイマー病]かかりやすい人、かかりにくい人
    近年、特によく聞くようになった、アルツハイマーという病気。 私の知人にも数名、この病を患う方がいま…

アーカイブ

ページ上部へ戻る