「とんでもございません」は、とんでもない!?

「とんでもございません」は、とんでもない!?

「君のやる仕事は早くて、正確だねぇ。周りからの評価も高いよ?」
「とんでもございません!」

よくあるやりとりだと思います。
目上の方に褒められると、こみ上げてくる嬉しさを抑えつつ「とんでもございません!」と言うことは、よくあるものです。

「とんでもない」という言葉は、「とんでもな」+「い」という言葉なのだそうです。
「危ない」とか「切ない」、「少ない」という言葉と同じように、「〜な」までが語幹とされるので、「ない」だけを切り離すことはできないのだそうです。

よくよく考えると、おかしいですよね。「とんでもございません」って。
私も普通に使っていましたが、よくよく調べてみると、よほど変な使い方をしていたんだと、思い知らされました。

どれくらい変かというと、「危ない」を「危ございません」、「切ない」を「切ございません」、「少ない」を「少ございません」と言っているようなものですからね。
もはや、言葉としての意味をなしていないということなのですね。

このようなことから、「とんでもない」の「ない」を、「ありません」とか「ございません」に置き換えたりすることはできないと、ある慶応大学教授がおっしゃっていたようです。

要するに、「とんでもない」で、一つの形容詞として存在するわけですね。

これをもし、丁寧な表現に言い換えるとしたら、「とんでもないことでございます」という言い方が正しいということになるのでしょう。

問題ないとする意見があるも……

とはいえ、日本語もどんどん変化していっています。(過去記事参照)
「とんでもございません」や「とんでもありません」という言い方は、よく使われている言葉なので、それをおかしいというふうに見る人は少なくなってきていることも事実ですね。
相手から向けられる謝意や賞賛などを軽く否定するときに、ちょうど使いやすい言葉なので、「とんでもございません」などとつい使うことは問題がないという意見を持つ方もおられるようです。

でも、「とんでもない」を「とんでもございません」というふうに使うのは、それこそとんでもない・・・・・・ことだと思う方が、まだまだおられるということは知っておいたほうが良いでしょう。
もともと、文法的におかしいわけですからね。

先に述べたように、「とんでもないことでございます」が、間違いがなく、丁寧な表現なので、これを用いると良いのではないかと思います。

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