「あきらめる」ことも大切!

「あきらめる」ことも大切!

「あきらめる」という言葉は、どこかマイナスな響きをもつものですよね。
途中で挫折する、放り投げるといったイメージがあります。

反対に、「あきらめない」という言葉は、プラスというか、ポジティブな響きをもちます。

でも、あきらめないことによって、その事柄で自分も周囲もツラくなって、結果的に物事がこじれてよけいに事態が悪化する、ということはありますよね。
そんな経験、ありませんか?

たとえば、保険のセールスをいくらかけても加入してくれない人がいたとして、「この人にはいくら営業をかけてもダメだな」と思いかけても、つい「あきらめたくない」という気持ちが勝って、その人にアプローチを繰り返す、といったこともあるでしょう。
もちろん、簡単に投げ出してしまうよりも、ある程度の頑張りは大切なことです。
でも、一定のポイントを超えると、本人は頑張っているつもりでも、加入する気持ちがまったくない相手にとっては、ただの迷惑でしかありませんよね。

以前、こんなことがありました。
あるマンションのセールスマンが訪問してきて、結構しつこくマンション購入の営業をかけてくるのです。断り続けても、しまいには「アンケートだけでも記入してもらえないか」というのですね。
私は、「このアンケートは、営業テクニックの一環で、今後また顧客にアプローチをかける材料にしたいか、はたまた会社からスキルアップのために与えられた課題なのか分からないが、それにつき合うだけの時間がない」と断っても、「いえ、これはノルマでやってるのではなく、あくまでお客様にゆくゆく良いサービスを提供するためのものです」と言い張る始末……。アンケートなど記入しても、ちゃんと社に持ち帰って、それを見ながら皆で検討するなんてことは、まずしないだろうと推測するのですが。
断っても、しばらくこの営業マンは玄関先にニコニコしながら立っていました。

頑張っている姿勢とか熱意をこちらに見せているつもりなのでしょうが、私には異様な光景にしか映りませんでした。
似たような経験を、皆さんもお持ちなのではないでしょうか。

これはなにも仕事にかぎった話ではなく、異性との関係にも言えるのではないでしょうか。
好きな人に誠心誠意接近しても、どうしても拒否される、などですね。
断られると、よけいに燃える! という話も聞いたことがありますが……。自己満足も行き過ぎると、相手を不快にさせます。

「頑張り」も行き過ぎると自己満足に

もちろん、最初からあきらめるのは良くないことですが、人生には、いくら頑張ってもどうしようもないことというのは、あります。
「頑張り」というのが通用するのも、相手あってのことですからね。

こうした場合、引き際を上手に見きわめないと、「もうちょっとやってみよう」と自分の欲ばかりにこだわることになってしまい、相手から決定的な不信感を買うという、取り返しのつかないことにもなりかねません

ある程度、努力してみて、これ以上はうまくいかないというポイントを自分で見きわめたら、そこで「あきらめてみる」ことは、とても大切なことだと思います。

「あきらめる」という言葉がネガティブなイメージをもつのであれば、「その執着から離れてみる」と置き換えてみてはどうでしょうか。

「押してもダメなら、引いてみな」という言葉は、つとに有名ですよね。
一方向の凝り固まった考えにしがみつくのではなく、発想の転換もときには必要です。

一生懸命に頑張るというのも、少し間違えると、「人のために頑張る」「人に喜んでもらえる何かを達成する」といった当初の崇高な目標からはずれて、「自分のノルマ達成のためだけに死に物狂いになって」しまっては、人の気持ちも分からなくなってしまいます。

一度、あきらめてみることは、こうした視野が狭くなった自分を解き放ち、視野が広がるだけではなく、行き詰まった事態を意外とあっさり打破する方法が見つかったりするものです。

また、いさぎよくあきらめてみることで、その意外な態度に相手も逆に関心を持ち、こちらの話に興味を持ち直してくれることだって十分にあり得ます。

一言でいえば、物事に執着する気持ちが、自分の視野を狭くしているわけですよね。
そこに気づきさえすれば、事態を好転させるアイディアは寄ってくるものだと思いませんか。

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